パンダの里の思い出
5年前に、「子供のパンダだっこ出来るよ☆」という上司の甘い言葉にだまされて仕事で行った四川省のパンダ研究所が、地震でつぶれてました。
ーーーーーーーー
中国地震 パンダ3頭不明、職員も死亡
中国・四川大地震は18日、発生から7日目を迎え、死者数は3万人を超えた。被災地では人民解放軍兵士や日本、ロシア、韓国などの国際緊急援助隊が救援活動を続け、四川省アバ・チベット族チャン族自治州ぶんせん県では、生き埋めとなっていた女性を150時間ぶりに救助。一方、同省のパンダ保護研究センターでは、飼育中のパンダ3頭の行方が分からなくなっている。
ぶんせん県の映秀地区では18日夜、工場に勤める虞錦華さんが約150時間ぶりに救出された。救出には56時間を要した。がれきに長時間圧迫されたため足の一部が壊死(えし)し、現場で医療隊が切断手術を行った。四川省内では、なお9500人が生き埋め状態で、救助隊は「奇跡の生還」を信じて活動を続けている。
ーーーーーーーー
この地震のせいで来月の北京行きもつぶれました・・今月来月仕事ありません。
5人死亡+パンダも怪我+3頭逃走だそうです。 職員さん…悲しいです。
逃げたパンダはきっと大丈夫だとおもいますが、逃げなかったパンダもきっともっと大丈夫(中国では人命よりパンダのほうが貴重…なにしろパンダ殺したら死刑…なので、エサは最優先で与えられるとおもう)だとおもいます。よかった。
5年前、そのパンダ研究所に仕事で一週間滞在したのですが、あまりのひどさでして、よくネタにしてました。
まず、パンダセンターがある臥龍というのは、例の地震があった四川省の震源地のすぐそばで、山です。
成都から車で3時間(しかもびっくりするほど悪路)です。
そんな山のなかなので、当然飲み屋街とかレストランは当然なく、売店すらありません。
周りにはその施設と、観光客用のホテル1軒のみ。
つまり、一週間そこに缶詰です。
ホテルは結構豪華なのですが、みためだけです(だまされました)。
「エアコン付いてるから夜は大丈夫アルヨー」という現地の人の言葉を信じていたら、部屋はやたら広い(土地だけはあるからね)部屋に、小さなエアコンが一台だけ。
健気にウウウウィーンと動いてます。
そのエアコンの働きたるや、手を排気口にかざしてようやく「・・・・・あたたかいかな?」程度です。
しかも音がやたらうるさいので2日目の夜には切りました。健気さ…いらねー…。
本当に寒かった(最高気温マイナス5度)ので、室内でもダウンジャケット+タイツ3枚(持ってきたタイツ全部)という、外と同じいでたちで、ツインのベッドの電気毛布を全部はがし、身体に巻いて布団の中でずっとすごしました。
あ、お約束ですが、シャワーのお湯もろくすっぽ出ません。
出てもあまりの寒さにすぐ冷めます。しかも茶色。
1日目にあまりの冷たさにギャッと楳図かずお的に叫んでからは、お風呂やシャワーをあきらめました・・濡らしたタオルで布団の中で身体を拭く日々に、寝たきりの人の気持ちがわかった日々でした。
テレビはあるものの、ほとんど砂嵐で、映っても中国のドラマ。
ニュースすらやってません。
あまりにもやることがないので、出発前に偶然成田空港で拾った小説を読みました。
これでした。
「M(エム)」 馳 星周
内容(「BOOK」データベースより)
35歳になった男は義理の妹の媚態が頭から離れない。若い母親は仕組まれた売春の罠に堕ち、青年はSMクラブに足繁く通うようになる…。些細なきっかけで異常な性の世界にはまった者たちが、苦悩と快楽、そして絶望の果てに見るものは?日常に潜む背徳の姿を残酷なまでに描ききった異色作品を4編収録。
中国の山奥で歌舞伎町の話です。
出会い系にはまった主婦がヤクザに騙されて売春させられたりシャブ漬けになったりします。
気が重くなりました。でもやる事無いので読み進めます。
読み終わりました。
やることありません。
でも寒くて眠れません。
また読みました。
すぐ読み終わりました。
でもやることありません。
でも寒くて眠れません。
また読みま・・
これを3回繰り返しました。
ヤクザとシャブと出会い系サイトには手を出さないと心に決めました。
ホテルの1階には中華レストランがあるのですが(内装だけは豪華)、
そこでの食事がまた、壮絶でした。
今までどんな僻地に行っても持っていった日本食をそのまま現地の人に押し付け・・プレゼントしていたほど、どこでも順応できる自分でしたが、油の換えてない中華料理があんなにまずいとは知りませんでした。
初日はおいしかったんです。たぶん、油が初日だったので(お客さん私たちだけだったし)。
しかし、3日目ぐらいから体内に蓄積された油と目の前の料理の油が引き合うように・・。
食事のみためはおいしそうなんです。でも、匂いをかいだだけでダメなんです。
さらに、後半はネタがつきたのか、前日の夕食に出た花巻が翌日の朝ご飯に油(もちろん換えてない)で揚げられて出て来るようになりました。
外に出ても寒い、ホテルに帰っても寒い・・筋肉が弛緩する瞬間はその一週間でおとずれることはありませんでした。
子供パンダはとてもかわいく、職員さんもいい人ばかりでしたが、張り切った職員さんが、素手で大人パンダにエサのにんじんを与えたら、大人パンダに襲われ、腕が血だるまになっていたのは「やっぱりパンダはクマなんだ」と改めて考えてしまう出来事でした。
帰国後、会社案内のビデオに出る羽目になり「弊社に入るとパンダを抱っこできます☆」と言わされました。
その言葉は正しくは、「弊社に入ると車で3時間の死ぬほど寒い僻地で、油の変えてない中華料理を1週間食えばパンダを抱っこできます」が正しいんだとおもいます。
早く復旧し、パンダが元気になることを願います。
| 固定リンク


最近のコメント